僕が所属するアンサンブルは昨年10月に記念すべき10回目の演奏会を行いました。
そして明日、充電期間を経て11回目の演奏会に向けての練習が始まります。
ふと、前から感じていたことをはっきりと整理してみようと思い、エクセルで統計を取ってみました。
うちの団体が今まで演奏してきた作曲家&音楽ジャンルが妙に偏ってる件について
まず、ジャンルについて、大まかに以下の4種類に分類しました。
①バロック
②古典派
③ロマン派
④20世紀音楽
④はジャンルとは呼べませんが、ここを細分化すると面倒すぎるので、まとめます。
③と④の境界が曖昧な場合は作曲年が20世紀に入ってる曲は④とみなしました。
ヘンデルはバロックではなく古典派である、みたいな異論が出てきそうな人は、
一般的に言われているジャンル分けに準じました。
あと、抜粋の場合も1回とみなす。
編曲物は原曲の作曲者と同一とみなす。
というわけで、過去10回の演奏会で取り上げた曲数をジャンル分けると、
こーゆうランキングになります。
1位:①バロック:25回
2位:④20世紀音楽:20回
3位:②古典派:9回
4位:③ロマン派:5回
これはわざわざ数値化しなくても前から分かってたことですが、
うちの団体はバロックと近現代ばっか演奏して、ロマン派が妙に少ないのです。
これは他の団体の演奏曲目を同様に集計すれば、さらにはっきりすると思います。
では、皆が気になる(誰も気にならない)各ジャンル毎のランキングです。
①バロック
1位:J.S.バッハ、テレマン:6回
バッハが1位なのは予想通りですが、テレマンも同数1位は予想外でした。
ちなみにこの1位は全ジャンルを通しての1位でもあります。
テレマンって聴き手には馴染みがないけど、演奏者には人気が高いですよね。
僕も「ターフェル・ムジーク」とか色んな「トリオ・ソナタ」とか好きです。
なお、アンコールも取り上げた回数に含めた場合、
バッハを2回やってるので、全8回でバッハがダントツ1位となります。
2位:ヴィヴァルディ:5回
みんな大好きヴィヴァルディ。5回のうち4回は「四季」です。
うちは選曲がマニアックすぎるという声が多いですが、押さえるとこは押さえてます。
「調和の霊感」も良いぞな。
3位:ヘンデル:4回
4位:コレッリ、ルクレール:2回
ここら辺は、バロックに特に熱心なメンバーが丁寧に取り上げている辺りです。
コレッリは有名な「クリスマス協奏曲」と「ラ・フォリア」。ここも押さえるとこ。
他のコンチェルトグロッソも良いですよね。
ルクレールは、この団体に参加して初めて知りました。
②古典派
1位:ハイドン:3回
音程が合わないと地獄のような音がするハイドンが1位。難しいですよね。
この団体じゃないけど同じメンバーでディヴェルティメント「誕生日」をやった時、本当にシンドイことになりました。
僅差ですが、古典派1位がハイドンってのも、うちの団体の色だと思います。
2位:モーツァルト:2回
3位:J.C.バッハ、ヴァンハル、ベートーヴェン、ボッケリーニ:1回
カルテット弾けるメンバー揃ってるのに、ベートーヴェンは弦楽三重奏をやったのみ。
それ以降は選曲会議にも上がってきません。
モーツァルトは選曲会議には出てくるけど、なかなか演奏会には載らないって感じです。
J.C.バッハは最初の演奏会で良い感じだったので、シリーズ化するかと思いきや立ち消え。
ヴァンハルは嫌いではないけど、二度と弾きたくないです。
③ロマン派
1位:ドヴォルザーク:2回
ランキングの意味がないような、あるような。ドヴォはマニアックな小品を2回。「アメリカ」とかはやりそうもない(やらなくて良い)。
2位:エルガー、ブルッフ、モシュコフスキ:1回
エルガーは境界線にいる感じで悩みましたが、演奏した「弦楽セレナーデ」が19世紀の作曲だったので、ロマン派扱い。
モシュコフスキとか誰だよって感じですが、曲は良い感じでした。
安心してください。
ブラームスは今度取り上げますよ。もちろん俺以外のメンバーがw
④20世紀音楽
1位:ピアソラ:4回
ピアソラがここに来たのは、僕の責任です。総合5位タイ。
しか~し、実はピアソラの場合、5分程度の小品を毎回3~4曲セレクトして取り上げた回数が4回だったのです。
取り上げた曲数ではなく、回数で集計したのは、この問題があったから。
実際に演奏した曲数でいえば、14曲!
ダントツですw。
2位:ショスタコーヴィチ:3回
みんな大好きショスタコーヴィチが2位。
ショスタコは最初の2回の演奏会で弦楽四重奏を1番、2番と取り上げており、
このままチクルスになるんだ。うちの団はショスタコの団なんだと勝手に思ってましたが、
結果的にそうはなりませんでした。
でも今回、第11回の演奏会は、うちらなりのショスタコ祭りの様相を呈する予定ですw。
3位:ヴォーン・ウィリアムズ、ラヴェル:2回
一時的とはいえ師弟関係を結んだ二人が同数2位。
ヴォーンは「弦楽四重奏1番」と「ピアノ五重奏」というガチな選曲で、気合入ってますw。
去年の第10回「ピアノ五重奏」は演奏としては撃沈だったわけですが、
うちのヴァイオリニストはいまだにヴォーン「ロス」から立ち直れてないみたいです。
ラヴェルの「弦楽四重奏」はたぶん、全曲目で最高の演奏だったと思います(個人的に)。
もちろんコントラバスなので参加してませんw。
4位:A.フット、ヴィラ=ロボス、シュルホフ、スコット・ジョプリン、トゥリーナ、ドビュッシー、バルトーク、プロコフィエフ、吉松隆:1回
このヴァリエーション。マニアックさ加減。誰だよって名前もチラホラw。
このラインナップが、うちの団体の特色なんだと思います。
黒人作曲家スコット・ジョプリンは小品を2曲やったので、曲数カウントなら3位に浮上。
シュルホフ「コンチェルティーノ」は僕にとって永遠の課題曲ですが、この不幸な作曲家のレパートリーをうちの団体がこれ以上増やすのは、望み薄です。
弦楽四重奏とか凄く良いんだけどな…。
こんな感じで、やってきた団体ですが、11回目の演奏会でまた新しいことにチャレンジします。
その試みが上手くいきそうかは、明日の練習でちょっと分かると思います。
何をやろうとしているかは、また報告します。