2020年2月22日土曜日

動画をアップロードしてみるテスト


2019年2月24日日曜日

ツイッターやってます。

すごい久しぶりの投稿になります。

このブログいまだに毎週どなたかからのアクセスがあるようですが、
主に魚の名前で検索して来られる方が多いようです。

特に「シノドンティスの混泳」なんてゆうタイトルをつけたせいで、
いまだにシノドンで検索すると本ブログの駄記事が引っかかってしまい、恥ずかしい限りです。
自分なんかより遥かに詳しい方、経験を積んだ方から見れば、「そんなことねーよ」って一蹴されそうなことばかり書いてると思います。

あのエントリから6年も経ち、新しい種も飼い、自分の中のシノドン各種への見方も変わってきました。
改訂版を出したいと思いつつ6年経過。

ブログを続けるモチベーションが落ちた理由は、同じ魚好きからの反応が一切なかったからだと思います。
読んでくださった方がどう思ったのか分からないので不安でもあります。

でもまあ、自分も他の方のブログを魚の名前で検索して読んでますが、
「すごい!勉強になった!」と思ったとしても、コメントなんか残さないもんな~。

つーことで、ツイッターなら友達とかできるかもと思って始めてます。
他の方との適切な交信の仕方がよく分からず、おっかなびっくりですが。
↓テキトーにやってます。
@minny666jp

このブログもテキトーに続けます。
反応がなくても気にするのはもうやめます。
でも、明らかに間違ったことを書いたときは指摘してください。
晒しものみたいで恥ずかしいので。

2016年3月11日金曜日

誰も求めていない音楽ネタ

僕が所属するアンサンブルは昨年10月に記念すべき10回目の演奏会を行いました。
そして明日、充電期間を経て11回目の演奏会に向けての練習が始まります。

ふと、前から感じていたことをはっきりと整理してみようと思い、エクセルで統計を取ってみました。

うちの団体が今まで演奏してきた作曲家&音楽ジャンルが妙に偏ってる件について


まず、ジャンルについて、大まかに以下の4種類に分類しました。
①バロック
②古典派
③ロマン派
④20世紀音楽

④はジャンルとは呼べませんが、ここを細分化すると面倒すぎるので、まとめます。
③と④の境界が曖昧な場合は作曲年が20世紀に入ってる曲は④とみなしました。

ヘンデルはバロックではなく古典派である、みたいな異論が出てきそうな人は、
一般的に言われているジャンル分けに準じました。

あと、抜粋の場合も1回とみなす。
編曲物は原曲の作曲者と同一とみなす。

というわけで、過去10回の演奏会で取り上げた曲数をジャンル分けると、
こーゆうランキングになります。

1位:①バロック:25回
2位:④20世紀音楽:20回
3位:②古典派:9回
4位:③ロマン派:5回

これはわざわざ数値化しなくても前から分かってたことですが、
うちの団体はバロックと近現代ばっか演奏して、ロマン派が妙に少ないのです。
これは他の団体の演奏曲目を同様に集計すれば、さらにはっきりすると思います。

では、皆が気になる(誰も気にならない)各ジャンル毎のランキングです。

①バロック
1位:J.S.バッハ、テレマン:6回
 バッハが1位なのは予想通りですが、テレマンも同数1位は予想外でした。
 ちなみにこの1位は全ジャンルを通しての1位でもあります。
 テレマンって聴き手には馴染みがないけど、演奏者には人気が高いですよね。
 僕も「ターフェル・ムジーク」とか色んな「トリオ・ソナタ」とか好きです。

 なお、アンコールも取り上げた回数に含めた場合、
 バッハを2回やってるので、全8回でバッハがダントツ1位となります。

2位:ヴィヴァルディ:5回
 みんな大好きヴィヴァルディ。5回のうち4回は「四季」です。
 うちは選曲がマニアックすぎるという声が多いですが、押さえるとこは押さえてます。
 「調和の霊感」も良いぞな。

3位:ヘンデル:4回
4位:コレッリ、ルクレール:2回
 ここら辺は、バロックに特に熱心なメンバーが丁寧に取り上げている辺りです。
 コレッリは有名な「クリスマス協奏曲」と「ラ・フォリア」。ここも押さえるとこ。
 他のコンチェルトグロッソも良いですよね。
 ルクレールは、この団体に参加して初めて知りました。


②古典派
1位:ハイドン:3回
 音程が合わないと地獄のような音がするハイドンが1位。難しいですよね。
 この団体じゃないけど同じメンバーでディヴェルティメント「誕生日」をやった時、本当にシンドイことになりました。
 僅差ですが、古典派1位がハイドンってのも、うちの団体の色だと思います。
 
2位:モーツァルト:2回
3位:J.C.バッハ、ヴァンハル、ベートーヴェン、ボッケリーニ:1回
 カルテット弾けるメンバー揃ってるのに、ベートーヴェンは弦楽三重奏をやったのみ。
 それ以降は選曲会議にも上がってきません。
 モーツァルトは選曲会議には出てくるけど、なかなか演奏会には載らないって感じです。
 J.C.バッハは最初の演奏会で良い感じだったので、シリーズ化するかと思いきや立ち消え。
 ヴァンハルは嫌いではないけど、二度と弾きたくないです。


③ロマン派
1位:ドヴォルザーク:2回
 ランキングの意味がないような、あるような。ドヴォはマニアックな小品を2回。「アメリカ」とかはやりそうもない(やらなくて良い)。

2位:エルガー、ブルッフ、モシュコフスキ:1回
 エルガーは境界線にいる感じで悩みましたが、演奏した「弦楽セレナーデ」が19世紀の作曲だったので、ロマン派扱い。
 モシュコフスキとか誰だよって感じですが、曲は良い感じでした。

 安心してください。
 ブラームスは今度取り上げますよ。もちろん俺以外のメンバーがw


④20世紀音楽
1位:ピアソラ:4回
 ピアソラがここに来たのは、僕の責任です。総合5位タイ。
 しか~し、実はピアソラの場合、5分程度の小品を毎回3~4曲セレクトして取り上げた回数が4回だったのです。
 取り上げた曲数ではなく、回数で集計したのは、この問題があったから。
 実際に演奏した曲数でいえば、14曲!
 ダントツですw。

2位:ショスタコーヴィチ:3回
 みんな大好きショスタコーヴィチが2位。
 ショスタコは最初の2回の演奏会で弦楽四重奏を1番、2番と取り上げており、
 このままチクルスになるんだ。うちの団はショスタコの団なんだと勝手に思ってましたが、
 結果的にそうはなりませんでした。
 でも今回、第11回の演奏会は、うちらなりのショスタコ祭りの様相を呈する予定ですw。

3位:ヴォーン・ウィリアムズ、ラヴェル:2回
 一時的とはいえ師弟関係を結んだ二人が同数2位。
 ヴォーンは「弦楽四重奏1番」と「ピアノ五重奏」というガチな選曲で、気合入ってますw。
 去年の第10回「ピアノ五重奏」は演奏としては撃沈だったわけですが、
 うちのヴァイオリニストはいまだにヴォーン「ロス」から立ち直れてないみたいです。
 ラヴェルの「弦楽四重奏」はたぶん、全曲目で最高の演奏だったと思います(個人的に)。
 もちろんコントラバスなので参加してませんw。

4位:A.フット、ヴィラ=ロボス、シュルホフ、スコット・ジョプリン、トゥリーナ、ドビュッシー、バルトーク、プロコフィエフ、吉松隆:1回
 このヴァリエーション。マニアックさ加減。誰だよって名前もチラホラw。
 このラインナップが、うちの団体の特色なんだと思います。
 黒人作曲家スコット・ジョプリンは小品を2曲やったので、曲数カウントなら3位に浮上。
 シュルホフ「コンチェルティーノ」は僕にとって永遠の課題曲ですが、この不幸な作曲家のレパートリーをうちの団体がこれ以上増やすのは、望み薄です。
 弦楽四重奏とか凄く良いんだけどな…。


こんな感じで、やってきた団体ですが、11回目の演奏会でまた新しいことにチャレンジします。
その試みが上手くいきそうかは、明日の練習でちょっと分かると思います。
何をやろうとしているかは、また報告します。

2015年5月25日月曜日

昔撮った魚の写真をテキトーに貼りまくるコーナー

2011年8月14日、神奈川県で採集

 流れ藻パラダイスでした。大きな藻の下には数百匹のイシダイ稚魚やアミメハギがついていて、すごかったです。

アオサハギ
 アミメハギはいっぱいいるけど、アオサハギは人の背の立つ辺りではあんまり見ない気がします。


ソウシハギ
毒入り危険。食べたら死ぬで。
 幼魚2匹とれました。
 この写真だとそうでもないけど、日光の下では毒々しい色彩で、まあこいつを食べようと思う人はいないと思うんですが、マジで要注意な魚です。


ハナオコゼ
 1cm位のかわいいサイズ。
 友達が捕まえて喜んでたけど、帰りの輸送で死なせてしまいました。原因は冷やしすぎ。俺が飼うつもりで持ち帰ったタカクラタツは生き残ったので、キマヅイ雰囲気に。マジでゴメンでした。


タカクラタツ
 とった直後から長いことオオウミウマだと思ってました。それくらいタツノオトシゴやヨウジウオ類には疎いのですが、この子を持ちかえってから、それなりに長い付き合いになりました。その話はまた今度書きます。


カンパチ?
 高級魚。流れ藻の下に何匹かいて、なんとか1匹すくいました。小さな水槽で飼える魚じゃないのは分かりきってるのですぐに放しました。
 アジ科はほかに10cmくらいのツムブリがいたけど、一目散に逃げられました。小さいけど既に親と同じ配色で、目の覚めるような鮮やかさでした。


 他にはマツダイ、ヒメコトヒキ、イスズミ、流れ藻と無関係なところでベニツケサツキハゼなどをとりました。
 マツダイは10cmくらいのと20cmくらいの2匹とりました。が、バケツに入れておいたら、見事なジャンプで逃げていきました。マツダイがあんなジャンパーだったとは知りませんでした。

 というわけで流れ藻のおかげで普段採れない魚がとれてテンション上がりました。
 流れ藻はいつもあるわけじゃないので、時の運ですね。
 今年は久しぶりに海水魚も採りに行こうかな。

 その前に沖縄遠征が入ってますけどね。

2014年2月6日木曜日

今一番ホットな話題をお伝えする!それが当ブログの使命です!(嘘)

なんかヤフコメに次々記事が出てきて、えらい騒ぎになってますね。
クラシック音楽の作曲家がこんなにニュースになるなんて珍しいんじゃないでしょうか。

「クラシック音楽作品名辞典」を読んでいると、時々「偽作」という言葉が出てきます。
モーツァルトなんかは、番号の付けられた41曲の交響曲以外にも沢山の交響曲を残したらしいのですが、
それらの曲に結構な確率で「偽作の可能性が高い」というコメントがついてきます。
交響曲第2番なんて、はっきりと「モーツァルトの作品ではない」と書いてあります。

何でこんなことが起こるのか、ずいぶん前に僕も疑問に思ったのですが、
簡単に言うと、
無名の作曲家が自分の曲をなんとかして沢山の人に聞いてもらいたいと思いつめた結果、
「もう俺の曲じゃなくて、モーツァルトの曲ってことにしちゃえ」と、
自分の楽譜にモーツァルトの名前を書き込んでしまう。

100年後、どっかの図書館から「モーツァルトの遺作、発見。」となる

とりあえず作品番号つけられてリストに載っちゃう。

ってことみたいです。

でも優れた作曲家にはフィンガープリントのように、その人独特の作曲技法、簡単に言うと「くせ」があって、
新しく発見された遺作は、研究者の目から見ると、どうもおかしい。
いまいちモーツァルトらしくない。

色々な証拠集めの結果、偽作だとバレて作品リストから外される場合が多いみたいです。
(でもうまいこと、誰にもバレずに時の洗礼を潜り抜けている偽作も残っているのでしょう。)


嘘をついてまで自分の曲を後世に残そうとする作曲家がズルイのか、いじらしいのか。

モーツァルトの曲だからという「お題目」だけで有難がる聴衆が気の毒なのか、おバカなのか。

それが問題DA!

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さて、今一番ホットな話題になっちゃってる作曲家の話ですが、
ちょっと前に、この人の「交響曲第1番」CDを会社の先輩に借りて聴きました。
その時点では既に世間的には有名になってたらしいんですが、
僕はどういう人なのか全く知らない状態で音楽だけ聴いたわけです。

で、1時間くらいかかるんですが、最初から最後まで重苦しい一辺倒で、
ハッキリ言って拷問みたいでした。
3楽章構成なのに、どの楽章も似たり寄ったりの雰囲気。
マーラーが聴き手を一切楽しませないというコンセプトで作曲したら、こんな感じになりそうだな、と思いました。
まあ、副題が人類史上(特に日本人として)大変な悲劇を連想させるものなので、
こういう曲になっても仕方ないか。
でも悪いけど、もう一回聴きたいとは思わないな、って感じの印象でした。

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次に、「交響曲第1番」の作曲技法について、思ったことを書いてみます。
(つまり、どういう種類の音楽か、ということ)

21世紀になってから書かれた、バリバリの現代音楽のはずなのに、
作曲技法としては何一つ耳新しいことをしていないのは、僕でも分かりました。
時代としてはマーラーくらいで止まってる感じ。

同じ交響曲というジャンルでも、
50年以上前に書かれたショスタコーヴィチ、プロコフィエフらの作品と比較して
はるかに古臭い音楽と言えます。

最初から作曲家が「新しい音楽形式」の創造を目指していないのは一目瞭然。
そういうタイプの作曲家は現代にも沢山います。
懐古主義とかネオロマン派とか呼ばれて、20世紀以降に何度も現れてきた部類でしょう。

シェーンベルク以降の音楽は、「最新の作曲技法の開発工房」みたいになっていって、
音楽を作りたいのか、技法を作りたいのか、順番が完全に逆になったあげく、
どの技法で作られた音楽も、一般の聴き手には耳障りなノイズにしかならない、
という印象がぶっちゃけあります。
いわゆる「ゲンダイ音楽」ってやつです。

先述したショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、ベンジャミン・ブリテンといった人たちは、
そのような「作曲技法の開発競争」から背を向け、伝統的な技法の延長線上で、
自分にしか作れない音楽を生み出し続けたところが偉大なのだと、僕は思っています。

はじめて聴く曲でも、すぐに「これはショスタコーヴィチの曲だ」と分かる。
それは、最初に書いたとおり、その作曲家にしかないフィンガープリント的な独自性が譜面に刻印されているからです。
その独自性とは、シェーンベルク的な「作曲技法の開発競争」から得られたわけではなく、
もっと微妙な、しかし絶対的な音楽性の違いなのだろうと思います。

ラヴェルは新しく作曲を始める人に、
「最初は模倣でいい。模倣の中にあなたらしさを見つけ出しなさい」
というようなことを説いたそうです(正確な言い回しは知りません。ごめんなさい)。
その「あなたらしさ」の追及の先に、作曲家のフィンガープリントが確立される、ということだと思います。

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長々と抽象的なことを書いてきましたが、
何が言いたいのかというと、

問題の作曲家の「交響曲第1番」からは、
全然その作曲家にしかない独自性、個性を感じ取る事が出来なかった、ということです。

作曲技法的には破綻が全くなく、よく書けているのは分かりましたが、
聞いていて全然面白くないし、何一つ感動することもありませんでした。
その作曲家の個性、「どうしても表現したいこと」が伝わらないからです。

好意的に解釈すれば、まだ若い作曲家(ラヴェルが言うところの模倣の段階)で、
今後自分の個性を見出せば大成するかもしれませんね、くらいのとこです。

ところが、そんなツマラナイ「お作品」がなんでだか知りませんが、
世間的には偉い話題になっていて、
挙句の果てにゴーストライター騒動にまでなっているのが、まったく理解できません。

少しでもクラシック音楽を聞いていれば、
(せめて、バッハ・モーツァルト・ベートーヴェンの有名な曲を一曲ずつくらい)
件の作曲家の曲が、「ふ~ん、それで?」という程度のものでしかないことくらい、
一度聞けば分かるはずです。

重複しますが、「何も新しいことをしていない」「何も個性がない」
形だけ上手にまとまっただけの音楽だからです。
こういう音楽に本当に価値があるなら、地球上は大作曲家だらけです。

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今回のニュースを読んで、本当に呆れたのは、
この人が全聾だから、というだけの共通点をもとに、
一部のマスコミに「現代のベートーヴェン」と呼ばれていたことです。

僕はベートーヴェンはどちらかと言えば嫌いですが(モーツァルトもねw)、
それでも、音楽史においてどういう役割を果たした人なのか、くらいは理解してます。

ちょっとでもクラシックを知ってる人なら、この人を「現代のベートーヴェン」とは呼びません!

日本人は、バカばっかなのか!?

少しは自分を恥ずかしいと思ってください。

僕は呆れてるし、絶望してます。
こんな茶番がまかりとおるなら、
近い将来、日本では誰もクラシック音楽なんか、まじめに作曲しなくなるし、聴くこともなくなるでしょう。

ちったあ自分の耳で音楽を聴いてみてくださいよ。
全聾とか、そーゆー余計な付帯情報抜きにして。

もう一回書くけど、どれでもいいから
バッハ・モーツァルト・ベートーヴェンあたりを一曲でも聴いてみてください。

そうすれば、こんなウソつきの曲なんか、なんとも思わなくなるはずですから!

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最後に、
問題の作曲家をさっきWikipediaで検索してみたところ、

しょっぱなから、

   …4歳で母親がピアノの厳格な英才教育を始める。
   …5歳で「マリンバのためのソナチネ<無の弾劾>Op.1」を作曲。


って流れで大爆笑w。


普通に考えりゃ、おかしいでしょ。

英才教育の結果、5歳でマリンバのためのソナチネを書くことはあり得ても、

それに「無の弾劾」なんてタイトルつけるとか、あり得ないだろ!

どういう英才教育だよ!

2013年12月31日火曜日

報告:写真編

最初に言っときますが、普通種ばっかですから!

まずは汽水域で採れた魚から。


ツムギハゼ

ミナミトビハゼと並び、沖縄の汽水域ならどこにでもいます。
しかも水際ぎりぎりのところに沢山いるので、嫌でも見ることができます。
歩いていくと急いで逃げていきますが、
どこかのんびりしてるので、テキトーに網を振り回してるだけで捕れちゃいます。
やはり、体にフグ毒(テトロドトキシン)をため込んでるあって、ヨユーぶちかましてます。
水際はサギみたいな捕食者もいる危険な場所なのですが、
こいつの毒性は周知済みで、鳥たちも手を出さないのでしょう。
オキナワフグも一緒に群れをなしているのですが、上から見ると両者はそっくりです。
毒のある者同士の戦略的な擬態によって手を組んだ彼らは、
水際という危険な場所のニッチを独占しているという印象です。

保存食として飼ってはいけないツムギハゼですが、丸っこい可愛い顔をしており、
非常に丈夫なこともあって、水槽での飼育に向いたハゼだと思います。
ただし、おっとりしているので、気の荒いハゼには負けてしまいます。
アベハゼ属、インコハゼ、ハスジマハゼなどとは一緒に飼えませんでした。

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クモハゼ

これまた普通種中の普通種ですみません。
そういえば、クモハゼの写真撮ったことなかったな、と思って撮りました。
別に沖縄まで行かなくても、千葉とか伊豆でも沢山採れます。
本州では黒潮の影響の強い地域の外洋に面した磯でよく採れる印象があります。
和歌山とか高知では嫌になるほど採れます。沖縄ではもっと嫌になります。
でも、何気に同属他種が多いので、注目してるのですが、他の種類は一度も採れてません。
もっと深いところにいるのだと思います。

海水でも汽水でも飼育できるスーパー丈夫なハゼです。
が、チチブ属と同じくらい気が荒いので、同じ水槽にハゼ類はこれ一匹しか飼えないでしょう。
小さい水槽でもよいので、1匹飼いしてやると、人に慣れてペット的に飼えます。

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ハスジマハゼ

またしてもスーパー普通種。沖縄の汽水~沿岸域では、嫌になるほど採れます。
この写真は分かりにくいのですが、1cmくらいの稚魚です。
12月は稚魚の季節なんですね。
去年の10月に採った成魚はうちの水槽で二倍くらいに成長し、ふてぶてしさもmaxですが、
このサイズだと青いスポットがキラキラ反射して奇麗です。

自然では石の周りに巣穴を作って住んでる感じがするのですが、
水槽で飼うと、そんな挙動は見せず、シェルターに隠れてるだけで、穴は掘りません。
テッポウエビと一緒に採れることも多いですが、別に共生とかはしてないみたい。
飼育下では非常に丈夫ですが、気は荒いです。
ただし荒すぎるほどではないので、同じくらいのサイズの適度に気が荒いハゼやギンポとは共存できます。
うちでは、インコハゼ、カザリハゼ、クモギンポ、コケギンポ、ハオコゼと同居中ですが、
それなりにバランスが取れているようです。

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スミゾメスズメダイ

リボンスズメダイと並び、汽水域を代表するスズメダイだと思います。
これも1cmくらいの稚魚が採れたので、思わず写真を撮りました。
このサイズはかわいいですが、成長すれば真黒になって気も荒くなると思います。
スズメダイは持ち帰らないようにしてるので、詳しい生態とかは分かりません。
シクリッドと同じように、ひたすら仲間同士でバトルを繰り広げ、
弱った者から落ちて行ってしまうのだと思います。

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タカサゴイシモチ属(たぶんセスジタカサゴイシモチ)

わから~ん!
このグループは完全にノーマークでした。
たった今、写真を拡大しながら魚類検索で調べてるのですが、
肝心の特徴を撮り逃がしてます。
同定ポイントを事前に把握してなかったので当たり前ですが…。
それでも写真をめいっぱい拡大した結果、頬の鱗は2列っぽいので、タカサゴイシモチじゃない。
たぶんトゲナガでもなくて、
写真じゃ分かりにくいけど尾鰭後縁が黒く縁取られてるので、セスジだと思います。

調査屋だった頃は現場で分からない魚はホルマリンに突っ込めばOKでしたが、
あんな危険な薬品を飛行機に持ち込んだりしたら、つまみ出される気がします。
研究者の方達はどうしてるんだろう?
この手の運動量の多い魚はすぐ死ぬので、生かして持ち帰るのも諦めました。

たった今、魚類検索を調べたおかげで、
インディアングラスフィッシュに、インドタカサゴイシモチなる和名があることを知りました…。
タカサゴイシモチの仲間は、熱帯魚界でいうグラスフィッシュ・グラスパーチなのれす。
この魚も水槽で泳がせれば、それなりにキレイな気がします。

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ヤエヤマノコギリハゼ

今回最大のヒットがこれかも。
もう帰ろう、と戻る途中で、テキトーに網を振り回していたら、一度に3匹とれてビックリ。
こういうことがあるから汽水域の採集って楽しいんですよね~。

熱帯魚界でいうところのクレージーフィッシュ。
生き残るために木の枝に擬態する戦略を選んだだけなのに、
外人によって勝手に頭が狂ってると決めつけられて可哀そうです。
日本人なら「ノコギリハゼの仲間」と呼びましょう!

「もうちょっといい写真撮れなかったのかよ」と自分でも思いますが、
現場にいると写真を撮ってる時間って絶望的に無駄に感じるんですよね。
写真撮ってる暇があったら一秒でも網を動かしていたい。
野外で魚を追いかける人は「写真家タイプ」と「漁師タイプ」に大別されると思いますw。
僕は写真にあまりこだわりがないんですが、
今回は雨がちで薄暗く、オプティオのピントが全然合わなくて発狂しそうになりましたw。
もっといいカメラ欲しいかも。

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汽水域で、現場で撮った写真は以上。
捕まえたけど写真撮らずに逃がしたのは、
勝手に網に入ってくるミナミトビハゼ(東京湾のトビハゼじゃ考えられないすね)、
どこにでもいるインコハゼ、
たぶんチチブモドキ(だと思うねんけどカワアナゴ属は全然わからん!)、
種類を調べる気力すら湧かないクロサギ科の誰かさん、など。

残りの種は水槽写真。

ヒナハゼ

趣味で魚とりを始めたころ、千葉の川で初めてこの魚をとった時は感動したなあ(遠い目)。
高知と和歌山に遠征したら腐るほど採れましたw。
黒潮に連動した分布をとる魚ですね。
でも少なくとも関東地方の子たちは越冬してるみたいだし、死滅回遊じゃないぽい。
温暖化に乗じて分布を広げてる可能性はある気がします。

この魚は色々と謎めいていて、本州の川では大体こういう場所にいる!という、
微環境データが自分の中ですごくハッキリしてたのですが、
沖縄では、あまりに違う環境にいたので驚きました(しかも沢山)。
簡単に言うと、渓流域の直下みたいな場所にいました。
その時は「南に行くほど汽水魚は上流に登りたがる理論」かしらと思ったんですが、
今回はまた違い、マングローブ域。
しかも今までの蓄積データを裏切り、流れの速く水深のある場所でも採れました。
逃がしてやると、しっかり水流に逆らって逃げていきました。

水槽で飼っていると、やる気のなさが素晴らしいほどで、
生存意欲あるのかこいつら、みたいなアンニュイさなんですが…。

純淡水から汽水まで色んな環境で採れ、しかも個体数が多いことを考えると、
見た目の弱々しさに反して、したたかさを備えた繁栄種なんだと思います。

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ミツボシゴマハゼ

日本で一番小さな魚は、このゴマハゼ類だったような(違いましたっけ?)
これも高知・和歌山で沢山とれたけど東京に戻るまでに皆死んじゃいました(合掌)。
持ち帰るのが難しいし、生きて到着しても混泳水槽だといつの間にか消滅(合掌)。
多分ゴマハゼ類だけで飼えば、しばらくは飼えると思います。

僕は底モノと呼ばれる魚が全体的に好きなわけですが、
同じ底モノでも、ナマズやドジョウに比べ、ハゼは圧倒的に寿命が短いです。
だからナマズみたいにずっとペット的に飼える種類は少なくて、
実験生物を一時的にキープしてるような感覚になりがちです。
チチブ属・カワアナゴ類・ヨシノボリ属等、1匹飼いでペット感覚を味わえる種もいますが、
それでも死ぬときはあっさり死ぬ印象があります。
回転率で勝負するグループだから仕方ないのでしょうね。

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タヌキハゼ(たぶん)

南にいくとアベハゼ属は多様化して、わけが分からなくなります。
たぶんタヌキハゼだと思うんですが、縦列鱗数なんか数えられないし、よくわからん。

去年の10月にも同じくらいのかわいいサイズ(2cm位)の子を1匹持ち帰ったのですが、
1年ちょっとで2倍以上に膨れ上がり、すっかりふてぶてしくなっちゃいました。
小さいサイズでも気が荒く、他のハゼの尾びれを食いちぎったりするので、
早々に隔離し、ろ過もつけずにプラケースで育ててきました。
アベハゼ属おそるべし。本州でとれるアベちゃんも手がつけられないからな~。
チチブ属には負けちゃいますけどね。バランスをとるのが難しい。

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ナミハゼ

今回初めて採れました!同じアベハゼ属でも、こちらは本当に嬉しい。
特徴がすぐに分かるところもいい。
サイズのせいか、タヌキハゼやアベハゼより繊細そうに見えますね。
まあ、飼ってるうちに暴れ出すのかもしれませんが…。
要注意で経過観察ですな。

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スナゴハゼ

本州で採れるマサゴハゼより大きめで、飼いやすいですが、
とてもおとなしいので、気の荒いハゼとの同居は避けなきゃいけません。
今回も家に持ち帰って、写真撮るまでアベハゼ属と同じバケツに入れておいたら、
尾びれをかじられちゃったみたいです。
ヒナハゼとかはかじられてないので、この魚けっこうトロいみたいです。
水槽で観察しててもおっとりしてます。
落ち着いてくると、大きな目に黒いラインが入り、とてもかわいらしいです。

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スズメハゼ(たぶん)

はじめて採った瞬間、なんだか全く分かりませんでした。
日光を反射してキラキラ光る感じがスジハゼに似てましたが、顔が全然違う。
「日本のハゼ」の写真を頼りに当たりをつけ、「魚類検索」で絞り込んでいくのですが、
種類が全く分からないハゼを追跡するこの作業、毎回燃えます。
しかし2cm位の稚魚のせいか、正直あんまり確証が持てないです。
ネットでもいろんな写真を見比べて、たぶんスズメハゼで間違いないと思うんですが。
同じキララハゼ属ってことで、採れた瞬間にスジハゼを連想した自分の感覚は、
それほど間違ってなかったのかな、と自己満足に浸ってみたり。
とにかく今回一番エキサイトさせてもらいました。
あとは水槽でもっと大きくなってくれれば、特徴がもっと出て確証が得られるかも。
でもスジハゼと似ているとしたら、水槽で育てるの難しい部類なんですよね…。

今回はここまでとします。

2013年12月30日月曜日

写真で報告(淡水編)

オオクチユゴイ

なんか固まってたみたいで、一網でこんだけ捕れちゃってビビリました。
スケールないんでアレですが、デカい奴で20cmくらいはあったと思います。
写真撮らせてもらった後、全員元気に川に帰って行きました。
タフなやつらです。

最近ジャングルパーチなんて呼ばれてバス釣り感覚で注目されてるみたいですが、
俺は25年くらい前から、この魚を見たいと思い続けてきたんだかんな~。
ユゴイが流れ着いてないかと夏の房総半島でタモ網ふるう小学6年生…。
それらしき魚が採れたと思いきや、コトヒキかギンユゴイがせいぜい…。
あの頃おいらは純粋だったのだろうな(遠い目)。

なんてしょーもない感傷は置いといて、
この魚やユゴイは汽水魚と思われてるフシがあるんですが、
少なくとも沖縄では、魚とりしても、水中メガネで観察してみても、
汽水域じゃまず見ないです。
両側回遊魚なので、生活史の中で汽水域を通過するのは間違いないですが、
海から上がってきた後のメインの生活場は淡水域だと思われます。

本州でのコイ科のニッチにユゴイが入り込んでるんじゃないかと。
あくまで海とつながってる河川の話で、ため池やダム湖の上流河川にはいませんが。
中流域から渓流域までいますが、河川規模が小さくなるほど多い気がします。
水深が5cmもないような場所でも稚魚が所狭しと泳ぎまくり、
淵になってる場所を覗き込むと、大型個体が出てきて驚かされたりします。


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シマヨシノボリ

またスーパー普通種ですみません。
シマヨシも本州の方の個体群とは遺伝的に隔離されてるそうで。
ほっぺたのミミズ模様の下地が鮮やかな水色なのが、こっちのシマヨシの特徴なのかな。
心なしか、本州の個体群よりキレイな気がします。
大型個体はやっぱりふてぶてしくなっちゃいますけどw。

本州の川では、シマヨシは比較的下流にいる、と思うんですが、
沖縄の川だともっと上流にいます。
沖縄だと下流はマングローブ帯で、当然ながらそういう場所にはいなくて、
底質が岩や礫になり、ほとんど渓流と呼びたくなる辺りから出てくる印象です。

前回、3月に訪れた時と、同じ川を攻めてみたんですが、
前回はクロヨシノボリが圧倒的に優占種だったのが、
今回は完全にシマヨシの川になっちゃってました。
水中観察もかなり広い範囲でやりましたが、
クロヨシは1匹しか見なくて、ひたすらシマばっかり。
ついでに前回沢山いたルリボウズも姿を消し、ナンヨウボウズも少なめ…。
何があったんでしょうか?

これとは別の、河川規模がもっと大きい川の上流も攻めたのですが、
どこまで遡ってもシマヨシのオンパレードでした。
(自分の心が折れるまで遡っても、という意味ですが…)
12月はシマヨシ祭りでも開催されているのか?

そして、ダム湖の上流河川も行ってみたのですが、
陸封と思われる小型のシマヨシだらけでした。
クロヨシは辛うじて1匹採れたのみ。
…ってゆうか、あれ、クロヨシでOKだったのかな…。

クロヨシはクロヨシで南西諸島ではキバラという爆弾を抱えてるわけで、
前回はキバラを求めて危険な山登りもしましたw(滝の上流側に行った)。
ま、その話はまた今度書きます。

ちなみに、上の写真は、ダム湖の上流河川で採った、陸封と思われるシマヨシです。


と、写真はこれで終わり~。

純淡水域では、他に、ユゴイ、タメトモハゼ、テンジクカワアナゴ(たぶん)、エソハゼ、ナンヨウボウズハゼなんかを採りました。