沖縄県からは無事に帰ってきております。
今回も貴重な経験の連続でした。
前半は前職場の後輩の手伝いで水生昆虫調査。
天気は最悪で、ほとんど暴風雨みたいになったりもした中、
二日目になんとか目的の種を採ることができました。
前職場で、ベントス調査は何度もやったことがあるのですが、
今回はターゲットの昆虫がはっきり決まってるので、難しかった。
魚を捕るのとはコツが微妙に違う。
「こういう場所にいる」という微環境的な情報の集積が、
「こういう風に網をかまえて動かせば採れる」というコツに段々とつながっていく。
この過程は、魚じゃなくてもやっぱり面白い。
普段タモ網で魚を捕るのは後輩より俺の方が上手いのですが、
(種類も数も採れるという意味。水中メガネで見ながら採るのは後輩の方が上手い)
さすがに昆虫屋さんだけあって、後輩の方が種類も数も採れます。
それでも今回一番のターゲット種は俺が採りました(どや顔w)。
完全に偶然なのですが、これで元調査屋としてのメンツは保てたかな。
その生息地を突き止めたのは後輩なので、そっちの方が手柄はデカいですが。
後半、一人で魚とりをして思い知らされましたが、生息地を突き止めるのは本当に重要。
いくら採集技術が高くても、いない場所をいくら探しても目的の種は採れないのだから。
ちなみに、水生昆虫調査で採れた珍しい種についてですが、
後輩が自分の職場に持ち帰りました。
今回のがメスで、以前後輩が同じ島の別の池で採集したオスの個体がいるので、
後輩の職場でプロの飼育者さんが繁殖に取り組んでくれるそうです。
他の種類の昆虫も若干数持ち帰りましたが、決して乱獲はしてません。
つまり後輩も僕も自費で遊びに来たわけですが、成果はちゃんとした機関に還元されてます。
後半の魚とりは完全に僕の趣味ですが、
もちろん乱獲や生息地を破壊するような採り方はしてないし、
自分が飼育する最低限の数だけを持ち帰ってます。
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で、後輩が一足先に帰り、心おきなく魚とりに臨んだ後半。
天気も回復してきて、雨は時々降るけど暴風雨は去り、快適な採集でした。
沖縄では特にターゲットを絞らないと時間がいくらあっても足りないので、
まず上流を攻めました。
魚を探して山登りした結果、例によって遭難しそうになったりもして…、
(すぐに引き返すつもりで携帯も持たずに突撃しちゃいました。マネしちゃダメ絶対)
後で調べたら、なんだか立ち入り禁止のスポットに足を踏み入れてたり、
ヤバそうなので詳しくは書きませんが…。
事前に場所を調べるのは本当に大事だな、と思い知らされました。
ここら辺、徹底的にポイントを調べて臨んだ後輩のアプローチは尊敬に値します。
俺は毎回行き当たりばったりすぎる。
たまにすごい発見もあるけど(あくまで自分的にですが…)。
とにかく上流にいる魚は、まず生息地がつかめない。
そして、いる(と思われる)場所がピンポイント過ぎる(また微環境の問題)。
正直、今回の上流探索はほぼ徒労に終わりました。
経験値にはなったと思いたいけど、もう諦めたくなってきました。
どこにいるんだ、●●ボウズハゼ…。
やっぱり俺は汽水域でドロにまみれて遊んでるのが似合ってるみたい。
マングローブ林で採ってる時が一番楽しかったです。
そんなに凄い採集技術とか観察技術がなくても、
毎回「なんだこれ?」という謎の魚が採れ、
本やネットを駆使して自分で正体を突き止める喜びが得られます。
「知らない」って幸せなことだな、と思いました。
新しく知る喜びがまだ残っているから。
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